企業の成長に繋げるシニア活用セミナー

今日は「企業の成長に繋げるシニア活用セミナー」(主催:東京都立 中央・城北職業能力開発センター)に参加させていただきました。

【日時】令和7年3月21日(金)14:00~16:00
【会場】東京都文京区後楽1-9-5 東京都立中央・城北職業能力開発センター3階
【講師】株式会社エターナリア 代表取締役 宮下 律江 氏

日本の高齢化は急速に進んでいます。2040年には65歳以上の高齢者が人口全体の34.8%に達すると見られています(国立社会保障・人口問題研究所「日本の詳細推計人口(令和5年推計)」)。この超高齢化社会は医療や介護、雇用、福祉などに大きな影響を及ぼすことが予測されています。

今回のセミナーでは「シニア人財」(一般的には60歳以上の高齢者で、企業や社会においてその経験やスキルを活用すること)に焦点を当て、人材不足の解消や業績向上に繋げるためのシニア採用のポイントおよび受け入れ後の活用術などについて学習いたしました。

以下、雇用主・企業側から見たポイントをいくつかご紹介します。

採用したい人物像と役割

どんな人に入社してほしいか、どんな役割を期待しているかを言語化することが大切です。とくに、能力(スキル、経験、資格など)と人間性(価値観、仕事に対する姿勢など)の2点を明確にすることはとても重要です。

また、採用にあたっては、自社の魅力を効果的に表現するようにしましょう(例えば、求人広告に「働きがいのある職場です」と書けば、それを求めている人が集まる可能性があります)。

シニア人財のメリット

労働力不足の解消
豊富な経験やスキル(即戦力として競争力が高まる)
若手社員に知識や経験を伝授
意欲的に働くシニアの姿が職場を活性化させる
健康と安全に配慮した職場作り(誰もが働きやすい)
助成金や税制上の優遇措置

シニア人財の課題

健康面での不安リスク
デジタルリテラシーの欠如
新しいスキル習得の難しさ
指示がしにくい
シニアへの偏見(アンコンシャスバイアス)
管理体制や評価方法が未整備

シニアが魅力に感じるポイントを理解しよう

シニアは「これまでの業務経験が活かせる仕事がしたい」、「働きがいの感じられる仕事が望ましい」と思う傾向があります。とりわけ、男性の意見として「現役当時と給料が下がってもいいから働きたい」という声が多くありました。

①ストレスフリーな職場環境
②やりがいや成長が感じられる仕事
③世の中の役に立っているという実感

この3つを提供することが大切です。これらを満たすことで、シニア人材のやりがいを引き出していきましょう。

同時に、シニアと定期的なコミュニケーションを持つことも非常に重要です。本人が力を発揮できていないと感じたら、本人をしっかりと認めつつ、抱えている問題や不安、悩み、不満などをよく聴きましょう。キャリアカウンセリングを行うのも良いです。どうしたらよいか本人の希望をじっくり聴くことが大切です。

PAGE TOP